書道 硯 赤間硯６① 大硯 研三作 桐箱入
#1566年新古今和歌集永禄9年（1566年）に書かれた新古今和歌集です。秋の歌（上）の4首です。古筆切の右上に、「玄白」の落款が入っており、過去に杉田玄白が所蔵していたことを示す貴重な古筆です。この古筆はもともと冊子仕立てでしたが、後世に寸断され、今の状態（断簡）になりました。この古筆の筆者は特定できませんでしたが、実家で所蔵している古筆の多くが京都の公家か、大名家の正室やお姫様が書いたものですので、こちらも身分が高い人物が書いたものと思います。年号は奥書より特定しております。＜古筆の状態について＞○古筆はA4サイズの厚紙に貼られている状態です。そのまま額縁に入れていただくこともできます。○古いものですので、古筆には虫食いによる小さな穴や焼け、黒ずみがございます。ご理解いただける方にお願いいたします。＜送付方法＞ゆうパケットにて発送いたします。＜古筆の寸法＞縦 27.8㎝横 8.9㎝（厚紙の寸法　縦29.7㎝、横21㎝）＜読み下し文と現代語訳＞（和歌所歌合に、湖辺月といふことを　藤原家隆朝臣）にほ（鳰）の海や月の光のうつろへは波の花にも秋は見えけり　　百首歌奉（たてまつり）し時、秋の歌の中に前大僧正慈円更（ふけ）ゆかは煙もあらししほかま（塩竈）の恨（うらみ）なは（果）てそ秋のよ（夜）の月たい（題）し（知）らす皇太后宮大夫俊成女ことはりの秋にはあへぬ涙かな月のかつら（桂）もか（変）はるひかり（光）に藤原家隆朝臣詠（なかめ）つゝ思ふもさひ（寂）し久かたの月の宮古（みやこ）のあ（明）けかた（方）のそら（空）【現代語訳】（和歌所の歌合に、「湖辺の月」という題を　　藤原家隆朝臣）鳩の海よ。 秋の色に変わった月の光が映るので、秋がないといわれる波の花にも秋の色は見えることだ。百首の歌をさしあげた時、秋の歌の中に前大僧正慈円夜が更けていったならば、曇らせる煙もないであろう。 塩竈の浦を恨みきるなよ。 秋の夜の月よ。題知らず　　　　皇太后宮大夫俊成女道理の、秋には耐えられない涙であるよ。 月の桂も色が変わる、その光によって。藤原家隆朝臣しみじみと見入りながら想像するのも寂しい。月の都の明けていく、明けがたの空よ。

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